世間が3連休の間の後半2日間に連休が付いていて、やれ嬉しや!と昨日は狂言を見に三軒茶屋の世田谷パブリックシアターまで行ってきた。
野村萬斎が監修(で合ってるかな?)している『狂言劇場』その八回目で、こぢんまりした劇場で実験的な演目や演出で狂言が見れるこのシリーズ。
今回は、野村万作が大らかで憎めない大名を演ずる『萩大名』、いとうせいこう作の新作狂言『鏡冠者』、野村萬斎が考えたというアクロバティックな舞踊『越後聟』。
萬斎(息子)より万作(父)のファンなので萩大名と、いとうせいこうのファンなので鏡冠者を楽しみに来て、どちらも素晴らしく面白かったけれど、越後聟での萬斎の踊りが予想以上だった。
上の画像のような赤毛の鬘姿で観客に背中を向けての頭逆立ちがあるのだが、バランスを取るのが難しいらしく一度仕切り直して成功した時の緊張感が良い。
狂言はきちんと脚本があって決まったように演じられる寸劇だけれども、演じ手の解釈や調子によって変化するものなのだと気付かされたというか。そんな不思議な余韻が残る演目だった。
常設の能の舞台では不可能な演出を、能舞台のしきたりは守りつつアレンジした舞台自体がまた面白くて、ギリギリまでチケットを取るか悩んでいたのも忘れて、見に行って良かったなと満足して帰ってきた。
狂言、面白いんだけどな。
苦手という人は言葉遣いや用語が難しいという。
先入観を覆すのは難しいかもしれないけれど、何度か見ているうちに楽しさが解ってくると思うから、狂言、オススメですよ。
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