午後3時、東京メトロ大江戸線8番出口で待ち合わせ。
本日付き合ってくれるのは遥々大宮から来てくれたY嬢。
初東京ミッドタウンできょろきょろおのぼりさん状態の私
は彼女に案内してもらって、各階ぐる~んと見学。
これから観る『第一回東京ミッドタウン能狂言』の開場は
18時。本日のチケットは早々に完売していて、私達の席
はS席だけど(上にSS席というのがある。これは取れなか
った。。)、前の方で結構良い席。。のハズ(^.^;
開演が19時なので、それまでに入れば良い。
まだ16時だったので腹ごしらえ。
『ベーカーバウンス』という、古き良き時代のアメリカンダ
イナーみたいなインテリアの店で、とってもとっても美味
しい本物のハンバーガーと出会う。
これについては後日詳しく書くとして。。。
もりもり食べながら、ドバイの話で盛り上がる。
テイクアウトの飲み物と『芦屋タカトラ』のシュークリーム
買って、開場時間に会場入り。
席に座ってお喋りしていたら、ぽつぽつ小雨が。。
この公演は野外に作った屋根の無い舞台で行うので、
雨が降ったら中止になる。
客席も芝生の広場に折り畳みイスを並べただけだから、
雨が降ったらどうにもならない。
え~!ここまで来て雨~!
Y嬢が悲しそうに云う。
ホントにね。わざわざ六本木に来て、席にまで座ったの
にね。。止め!という祈りが通じたようで、その後も時折
ぽつんぽつんと落ちてくるものの、本降りだけは免れた。
19時近くなると席もほとんど埋まり、10分遅れで開演。
歌舞伎とか能とか狂言の開演時間が遅れるのは珍しい
ので(普通のコンサートなんかと違って、定時にきっちり
始まる)、む?と思っていると、最初にアナウンサーの
前説が入る。これが遅れの原因か?
でもその少し前に上空をぶんぶんヘリが飛んでてうるさ
かったので、この時間の開始で良かったのかも。
最初の演目は『三番三(さんばそう)』。
能楽の中でも最も神聖視される、特別な演目。
ミッドタウン能狂言が今回一回目なので、その幕開けを
寿ぐ為、らしい。
茂山家の狂言が好きで、関西まで追っかけしたりもする
私でも、茂山がこの演目を演じるのを観るのは初めて。
奉納舞いのようなものでストーリィが無いので、心地良
い楽の音と、涼しいが肌寒いまではいかない丁度良い
気候に誘われて、ついついうとうと。。
途切れ途切れに楽しむ(笑
次の演目は『仁王』。
賭博で負けがこんで全財産を失った男が仁王様だと偽
って、供え物を騙し取ろうとして、最初は上手くいくが
最後にそれがバレて散々な目に会うという話。
仁王様を参詣する人達の台詞がアドリブなんだという。
茂山家の早々たる面々が参詣人役でずら~っと並び、
大の阪神ファンである当主の千五郎さんをおちょくる様
が可笑しくて。。
明るくからっと大笑いして終わる。
20分の休憩を挟み、最後は『蝸牛』。
蝸牛、というのは“かたつむり”のことで、長寿の薬と云
われるそれを取って来いと主人に命じられた、かたつむ
りなんて見たことの無い純朴な太郎冠者(家来)と、何故
かかたつむりに間違われてしまった山伏の話。
太郎冠者をからかう山伏を演じるのは野村萬斎。
元の筋も面白いのだけど、演者の力量でもっと面白く
出来る話。
この人はこういう役がとても上手い。
客を沢山笑わせて、舞台の上から去って行った。
最後まで雨が降らなくて良かったな、と思いながら会場
を出て、ミッドタウン内に戻ったらほとんどの店が21時に
は閉まるようで、レストランやバー以外は閉店準備中。
六本木なのにね。。つまらんっ。
遠方に帰るY嬢を新宿まで送って、帰宅。
上手い狂言師ばかりで満足。
たっぷり笑ったので大満足、の公演だった。
いいね、狂言。楽しくて、観るの好き。
ライトアップされた東京タワーまで見えるロケーションも
なかなかオツ。風が気持ち良かったし。
来年もやってくれたら是非観に行こう。。
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